誰もが年寄りを抱える時代
「なんだ?今日は随分はえな(早いな)。なにがしたのが?
仕事が一段落して、今日は定時で帰って来た。
父は私の顔を見るや否や、
「こがらのおんつぁんな、入院したどや。」と言う。
「何で入院したの?」
「よく聞こえねがったげっと、肺がんだとか言ってだようだな。」
「肺がん?あの人は煙草は吸わなかったよね。どこかに出来たがんが転移したのかな?だとしたらもう永くはないかもね。」
「ほだな。あぶねぇな。奥さんも入院すたままだし、大変だなぁ。」
後でよく聞くと肺がんではなく、肺炎だったそう。
先日、父とお見舞いに言って来た。
「なじょでがす?」
父が声を掛けたその人は、私が知っている伯父さんでは無かった。
歳老いて、昔の面影は無かった。
数カ月にもなる闘病生活。
それを支えているのはその人の子供達とその家族。
子供と言ってももう60歳近いだろう。
その子供達は、今はそれぞれ関東方面で生活している。
「親だから、仕方ないよね。」
これまでの生活を犠牲にして、看護に来ている伯父さんの娘と息子の嫁さんがつぶやいた。
超高齢化の日本。
特に田舎は深刻。
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