『玲玲の電影日記』(夢影童年)

監督:小江 
出演:夏雨 姜易宏 
2004中国 

 30代以上の中国人にとって文化大革命はやはりどうしても忘れることのできない歴史の記憶でしょう。その中で映画が生活の中で切っても切り離せないものとして存在したことも、さまざまな中国映画の中に描かれているところです。今回紹介するのはそんな1本。文革期まだ幼児だった女性監督による少女期~現代の物語。昨年初夏に日本では公開されました。以下は『トーキング・ヘッド』28号(アトリエ・サード2006・10)に掲載したものから、一部転載します。

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 1972年生まれの小江監督が自分と同年の少女を主人公とし、文革後の中国西北部の田舎街寧夏を舞台に描いたある母娘の物語である。題名の示すとおり、この映画の一方の主人公は、もともと女優志望だった母が出産によって進路を阻まれながらも生きる拠り所とし、また母と同じく女優にあこがれ、やはり挫折するその娘も愛する映画の数々である。
 文革中、映画女優を目指す娘が恋をし妊娠する。恋人は逃げ、ひとり、子を産んだ彼女は街の人々に迫害されるが、当時上映可能だったアルバニア映画『寧死不屈(Victory over death)』に励まされ洗濯婦となって娘玲玲を育てる。母に好意を寄せる映写技師潘叔叔に可愛がられ、落第坊主の転校生毛小兵と仲良くなり、野外映画会を楽しみに玲玲は幸福な少女時代を送る。文革が終わり、その間上映禁止だった『馬路天使』(監督=袁牧之)が上映される日、母娘と小兵は街の映画館に繰り出すが満員で入ることができない。1937年に作られた上海映画の名作はこんなふうによみがえったのだ。厳しい思想統制の中でも人々の中に生き続けていたロマンへの渇望が解放される歓びに満ちた場面である。
 やがて家族に虐待された小兵が安徽省の祖母のもとに去り、母が潘叔叔と結婚し弟が生まれると彼女の幼い日は終わる。貧しい生活のなかでの弟への愛や嫉妬が描かれる。女優への道よりは上級学校への進学を強いる両親との確執が、TVにおされて野外映画上映会も最後という日、彼女の過失とも言える弟の死を招き、彼女と両親の早い決別を招く。そして物語は大人になり大兵と名乗る小兵の、北京での玲玲との不思議な再会へと展開する。
 母娘の、洗濯婦の貧しい暮らしには不似合いなおしゃれな服装、未婚で出産しつるし上げられた彼女が数年後には街の人気者になるその過程、義父に殴られ聴力を失い、中学にも行かず家出して一人住まいの部屋いっぱいに映画機材などをそろえる玲玲の暮らし振り、彼女が、北京に出てきて胡同に暮らす老いた両親をどのようにし

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映画・テレビ
2007/03/30




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