三度目の骨折

母の巻 

6月28日

4月始めに最初の圧迫骨折

5月11日頃、二度目の骨折

その後6月中旬からは、

痛みもなくなり、食欲も出てきて、廊下を歩く「散歩」が日課になった。

ヘルパーステーションに出かけてのお茶のみも楽しんでいるようだった。

数ヶ月ぶりに家に帰って、仏前でお経を上げた。

お経は空で言える部分は半分くらいになっていて、

経本を見ながら、わたしの読みを聞きながら、何とか終えた。

階段の上り下りもやっとで、怖い怖いと言いながら、ここには住めないねぇと。

もう「家」への執着は消えていて、「早く帰りたい」のは「カーサ」になっていた。

部屋の並びのYさんが体調を崩して部屋で過ごすようになると、

ドアを開けたままのYさんの部屋に入って行き、ちょっと話をして帰るのだという。

ベッドの横に置いたポータブルトイレがピンク色なので、

「きれいなものだけど、これなあに?」と聞いて、

「トイレだよ」と言われても、よく解らないらしく、フタを開けたり閉めたりして、

「座っていい?」と断って、その上に座ってYさんとお菓子を食べたという。

無口で気難しいYさんだが、

ものを言わない母のことを「無駄口をたたかない品のいい人」と、かってくれている。

夢うつつのような二人が一緒に過ごした時間が、今となっては夢のようだった。

その後、また腰痛を訴えた母は三度目の圧迫骨折でベッドの人となった。

介護
2009/07/12




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