こう忘れっぽいのでは
三月の終わりころ小さな旅をした。羽田空港に着いて迎えに来ているはずのムスコの姿を探すが見当たらない。携帯もうっかり充電切れで、やっとのことで公衆電話を探し出しコールすると、今まで寝てました、の声が聞こえてきた。
京急線に乗って品川乗換え新宿東出口まで一人で来てよね、と言うのだ。えーっ京急線だなんて初耳。おのぼりさんのおっかさんをなんと心得ておると言いたいところだが、気を取り直し前進することにする。
切符を買おうとしたところで気がついた。これまで引っ張ってきたキャリーバッグ(これより省略のためキャリバ)を公衆電話の前に忘れてきているのだった。
あたふたと走って行ったら、、、おりこうさんにちゃんと立って待っていてくれた。中にはムスメの卒業式に着ていくべく、春の装いをばっちり詰め込んできているのだった。(ところがその当日、26日はめちゃくちゃに寒くてとても伊達の薄着をする気にはなれず、とうとう出番なし)
さて、このキャリバを忘れてしまったのはこの時ばかりではなかった。4泊5日の旅をほぼ終えてさぁこれから五島行きの船に乗ろうか、という時。なんとタクシーのトランクにキャリバを忘れてきているのに気がついた。タクシーの運転手さんも忘れていてさっさと走り去ってしまったのだった。
さぁどうしよう!ここまで来て船に乗り遅れました、と言ったんでは家の者に「アホか」と言われるに違いない。出航まであと10分だ。
するとその近くにタクシードライバーの人たちが数人タバコを吸いながら話していた。青くなって「荷物が~」と言う私に、どこから乗ったのか、何色の車だったのかなど訊いてテキパキと連絡を取ってくれたのだった。その車が戻ってくるまでに5分くらいはかかっただろうか。すぐにお客を乗せていたらとてもこう首尾よくはいかなかったにちがいない。
脱兎のごとくに走り出した、といってもキャリバをゴロゴロと引っ張るのだから思うようにはいかないのだが、なんとかセーフで間に合った。あぁ良かった~ついてた~!
それから私は考えた。これから旅を
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