風邪をこじらせた老人

風邪をこじらせて寝込んでいた。今日は、一日中、本を読んだり昼寝をしてすごした。だいぶ体調はもどってきた。

扇風機が悪かったのか、疲れが溜まっていたのかどちらかだと思う。扇風機の風は、人のもっている抵抗力を弱めるから。疲れは……まあ溜まっていようがいまいがどっちだっていい。誰がそんなことを気にするっていうんだい。

人間に対してさっさと諦めをつけた方が無難だ。人間はあくまでも流動体であって、けっして留まらない。それは自分で自分の幸せを探そうとするからだ。貪欲……形容しがたい強欲さ……「人間とはそういった低俗で学習のできない動物だ」ならばそれでいい。充分理由は分かっている。そしてその正当化の巧みさも驚くべきものだ。

正当化……人間はとてもこれをうまく使う。人をえぐるように傷つけるときにきまって正当化は行われる。責任転嫁みたいなものもある。ああ、こんな話はつまらないな。俺はどうしてこういったつまらない話をどこからかほじくりだして調理したがるんだろう。馬鹿な男だ。

なにかが少しずつおかしくなり始めている。決して勘違いではないだろう。事実、俺は簡単に自分の生活を自分の手でぶち壊すことも厭わない男だったんだから。俺は自分自身を心配するあまり疑心暗鬼になり怒ってばかりいた。怒るとゆう事は試すとゆうことだ。えらく手酷い方法だがね。

今でも俺は自分が心配で堪らない。言い方を変えれば、あまりにも搾取されることに対して恐れているのかもしれない。一つおもしろい例を思いついた。

何年も前に1年くらい付き合った女がいた。倦怠期?か何だかしらないが、俺は不安で憂鬱になったり怒ってばかりいた。そして別れは突然に訪れたんだ。俺はいつものように怒っている時に、本当に疲労した顔で「別れよう」と言われた。格好をつけて俺は「ああ。そうか」といって別れたと思う。1年……長い。俺がその別れた時になんて思ったと思う?別れたくないと思っていたとか?まさか。俺はただ単に

「この一年この女に利用された……」

といった憎しみだった。利用?そうなんだ。そんな話じゃないんだが、俺はそう思って気分が悪かった。女に搾取された男の惨めさってのはないよな。本当に悲惨だ。考えれば考えるほど、計画的で巧妙だと思った。そこそこして俺の興奮も治まったころ、ふと思った。

利用されたと思っているとまったく俺は不幸だなと。そこで俺はお互いが搾取しあい、利用しあった。当然終わりはつきものだ。と考えるようになった。まあ簡単な話じゃないな。こんなもの見せかけだ。インチキだ。終わりがつきものだと決まっているなら、俺は誰とも関係を結ぼうと思わないだろう。

日記
2006/07/09




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