朝、6時半。
いつものように鳴り響く目覚まし時計。
のたのたと手を動かして、けたたましく時を告げる目覚ましを止めて、そして起き上がる。
いつもの部屋。
いつもの時間。
いつもの空気。
なんら変わりない、いつもの朝。
ベッドから抜け出すと、顔を洗い、トイレに行って髭をそる。
それが終わると、今度はパンを一枚焼き上げ、コーヒーメーカーから、出来立てのコーヒーを取り出す。
簡単な朝食をとりながら、テレビをつける。
これもまた、変わり映えしない、いつもの番組。
食事が終わると、服を着替えて、ネクタイをしめる。
きっかり7時10分。
いつもの通りの時間。
外に出ると、風が冷たい。
景色のうつろいを教えてくれる、唯一のタイミング。
いつものバス、いつもの混み具合、そしていつもの電車に乗り、あまりに見慣れた会社に着く。
会社も、大手でもなく、さりとて小さい会社でもない。
ごく普通の会社。
ごくごく普通の大学を、ごく普通の成績で出て、この会社に就職した。
理由も志望動機もない。
ここが受かった。
だから、ここに入った。
それだけだ。
仕事も相変わらず、ひたすらパソコンに文字を打ち込んでいく。
毎回毎回、同じ仕事を繰り返している。
内容は微妙に変わるが、やっていることに変わりなどない。
これもまた、いつも通り。
昼休憩を伝えるチャイムが12時に鳴る。
そして、いつものように食堂へ。
食堂のおばちゃんも、いつものように愛想良く定食を出してくれる。
これも、週変わりはするけれど、いつもの食事。
また仕事に戻る。
たまに上司から誉められたり、怒られたりする。
仕事はあんまりできるほうではない。
同期はとっくに、上の役職にいってしまった。
だが、それすらなんとも思わない。
17時に、仕事の終わりを告げるチャイムが鳴る。
片付けをして、17時10分には会社を出る。
誰も声をかけてこないので、アフターファイブなんて言葉は死語だと信じている。
残業もたまにあるが、家には大体19時には戻れる。
自炊で、これまた定番のカレーなど作ってみる。
レパートリーなど、両手で足りてしまうので、必然似た様なものばかりが食卓に並ぶ。
たまに外食