涼宮ハルヒの内藤列伝 (2)

=== Area: Upper Jeuno ===
< Welcome to S.O.S >

 その日、俺は一人ジュノ上層の限定酒場で昼食を食べいてた。

 毎日ジョブや種族やらの限定日を設け、そこで同じ仲間同士で語り合うという一見有意義そうなコンセプトなはずのこの酒場。少し前までは客がほとんど入らずに、たまに来るのは時計台の署名を集めてる奴か指定生産納品アイテムを買いに来る調理人くらいだった。

 だがしかし、ここ数日は混雑している。その原因はこの人、朝比奈みくるさんがバイトでウェイトレスをするようになったからだ。その愛らしいルックスと夢がたくさん詰まっていそうな大きな胸、そして一生懸命仕事に取り組む小柄なウェイトレスさんの姿は、殺伐とした世界を生きる世の冒険者男性(と一部の女性)諸君に潤いを与え、ジュノ上層の寂れた酒場に光臨された天使の噂は瞬く間に広まった。

 こうして、たとえレベル1のジョブでも、わざわざジョブチェンジして入店するやつなんかが増えて、もはや「限定」なんてそっちのけで店はただいま絶賛繁盛中。
 そして今日はナイト限定の日。俺はメインナイトなので、先日購入したアダマンプレートアーマー一式を身につけつつ入店しているというわけだ。

 声をかけられたりナンパされたりしながらも、パタパタとお仕事をする朝比奈さんを眺めながらの食事。世の中良い時代になったものだ。なんて思いつつサンドイッチを頬張っていると、朝比奈さんがこちらにやってきた。

「キョン君、お茶のおかわりはいかがですか?」

 柔らかいエンジェルスマイルで俺に問いかける朝比奈さん。光栄です。ありがたくいただきましょう。それにしても、名前を覚えていただけたのは光栄だが、マヌケなニックネームの方を覚えられてしまって少々複雑な気分だ。この店にはよく谷口や国木田も来ていて、一緒に飯食ったりしているからな。その時に『キョン』と呼ばれているので、きっとそれで覚えたのだろう。

 そんなこんなをしながら朝比奈印のお茶を飲みつつ、二つ目のサンドイッチを口に入れようとした時、背後から女が話しかけてきた。

「あんた、ナカナカ腕が立ちそうね。よかったらPT組まない?」

振り返る俺。エライ美人がそこにいた。

2008/02/25




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