涼宮ハルヒの内藤列伝 (1) ヴァナ=ディールの冒険者が勇者や英雄になりえるか?など、レベル上げPTの合間の休憩の話題にもならないくらいのどうでもいい話だが、それでも、俺達冒険者が勇者や英雄的存在になりえるのか?というと、俺は確信を持って言えるが、最初からそんなのになれると思ってなどいなかった。20年前に起きたというクリスタル大戦の時は、戦時下という特殊な状況であったと理解しているし、ましてや今は独りよがりや自己厨を「勇者様」などと揶揄して呼ぶ風潮ですらあるのだが、はてさて、リディルやクラクラや白虎佩楯やダルマティカやスピードベルト、レリック装束一式やレリック武器最終段階など、HNM的廃人的オフラインRPG最終装備的アイテムは誰にでも簡単に取れるわけではない、ということに気付いたのは相当後になってからだった。いや、それ相応の努力と対価を払えば取れるものなのかもしれない。ただそんな現実に気付きたくなかっただけなのだ。俺は心の底からリディルやクラクラやその他以下略が目の前にフラリと出てきてくれることを望んでいたのだ。
しかし、現実というのは意外と厳しい。ヴァナ=ディールのアイテム供給バランスが良くできていることに感心しつつ、いつしか俺は廃人装備や高額アイテムの話をそう熱心にしなくなっていた。リディル?白虎佩楯?マートキャップ?そんなの取れるわけねぇ。でも、ちょっとは欲しい、みたいな最大公約数的な事を考えるくらいにまで俺も成長したのさ。
レベル70を超えるころには、俺はもうそんなガキな夢は卒業して、ヴァナ=ディールの普通さにも慣れていた。俺は大した感慨もなくレベル75になり、そいつと出会った…。
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