『ザ・マジックアワー』 やっぱり三谷が大嫌い

 私はコメディが大好きである。特にニール・サイモンは『グッバイガール』以来大ファンである。
 ジーン・サックス『裸足で散歩』『おかしな二人』、ハーバート・ロス『カリフォルニアスイート』『わたしは女優志願(映画に出たい)』や『泣かないで』(ジンジャーブレッドレイディ)『第二章』など芝居が原作の作品から、『キャッシュマン』『昔みたい』、クラシックミステリーのパロディ『名探偵登場』、『マルタの鷹』『カサブランカ』などのパロディ『名探偵再登場』、オリジナルも大変面白かった。『ブライトンビーチ』『ビロクシーブルース』、自伝ものも好きだ。思いつくまま書き出しても、このくらいある。
 早川書房の戯曲集は何回読んだか数知れず、テアトルエコーの熊倉一雄・納谷悟朗『サンシャインボーイズ』も楽しかった。仕事でお会いした納谷さんには、ニール・サイモン戯曲集第一巻にサインしてもらった。
 不器用な生き方の主人公が人生の再出発にチャレンジするプロットが多い。アルコール依存症(『泣かないで』)、愛妻に逃げられたサラリーマン(『おかしな二人』)、愛妻に先立たれた作家(『第二章』)、振られ続きの売れないダンサー(『グッバイガール』)、鬱の中年(『二番街の囚人』)。シャレた台詞で不遇に毒づき周囲を巻き込みながら、やがて主人公たちが生きる力に目覚めてくる、いかにもアメリカらしい世界観が素晴しいと思う。

 シド・シーザー門下でサイモンの先輩になるメル・ブルックスも好きだ。
 『ヤングフランケンシュタイン』『新サイコ』『サイレントムービー』『ブレージングサドル』『珍説世界史パート1』そしてなにより『プロデューサーズ』(オリジナルもミュージカル版も)、それぞれ楽しかった。
 西部劇のパロディ『ブレージングサドル』、『世界史』は、アメリカ風すぎてそう面白いものではないが、『世界史』でブルックスのチャールトン・ヘストン風のモーゼが、3枚かかえていた<5戒づつ書かれた石板>を一枚落として割ってしまい十戒になるギャグは、おなかが苦しくなった。
 パロディがベースの作品が大半なので、日本人が観ると分かりづらい部分が多いものの、ブラックなユーモアは素晴しい。おぞましい世界の『プロデューサーズ』(オリジナルもミュージカル版も)は傑作である。
 ルビッチ『生きるべきか死ぬべきか』のリメイクは、この人がいかに映画をよく知っているかが分かる秀作である。

 ポリスアカデミーシリーズも何本か観た。バカバカしくてもそれなりに面白かった。
 
 『釣りバカ日誌』も、西田敏行と三国連太郎の安心して観られる芝居は入場料の価値十分、観客を楽しませようと云う熱意が伝わる立派なもの。だてに、長く続いている訳ではな

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邦画
2008/06/14




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