CHANELと「津軽」、そして「マレー戦記」

● 15日、銀座で、ミッキー・ローク主演の映画「レスラー」を観る。生理的にも痛い映画である。喝目すべきは、ストリッパー役のマリサ・トメイ。四十数歳の、悲しみが滲む肉体を惜しげもなく晒し、かつ情感溢れる演技を見せる。彼女に匹敵する日本の女優を挙げることができない。アメリカの役者の層の厚さを思う。

● 16日、代々木体育館でCHANELの秋・冬物のショーを見る。さすがに世界のトップブランドだけあって、ファッション関係のジャーナリストの主だったところが勢ぞろいする。逆だな。ここに勢ぞろいした方々が、日本のファッション・ジャーナリストの代表格である、というべきか。10年以上この手のイベントに出席していると、たまに会う皆さんが、少しずつ年老いていることが分かる。なんだか、すこし悲しい。とともに、ブランド・ビジネスの底が抜けてしまった現在、今後どのようなビジネス・モデルを彼らは描こうとしているのか、と複雑な思いでショーを眺める。服そのものはあいも変わらず、シャネルである。

● 17日朝9時。三鷹の太宰治文学サロンで元NHKアナウンサーだった山根基世さんの朗読を聴く。朗読したのは太宰の「津軽」。プロの朗読というのはこういうものか、と驚かされる。マイクを通さない、山根さんの語りを聞いていると、朗読で重要なのは「間合い」「呼吸」なのだな、と分かる。面白いのは、朗読しながら体がゆらゆらと揺れること。ピアニストやバイオリニストが演奏中に身悶えするように、体が動く。なのに「力み」はどこにもない。

● 最近はまっている戦記物を読み次いでいる。読了したのは河出書房から昭和42年に刊行された「マレー戦車隊」(島田豊作・著)。現在のマレーシアにあたる「マレー」の北部に上陸、シンガポールに向けてイギリス軍、インド軍らと死闘を続けながら捨て身で南進する島田戦車隊の戦いぶりがヴィヴィッドに描かれている。アジアン・リゾートと呼ばれてお気楽なリゾート地として紹介されるアジアの各地で、筆舌に尽くしがたい日本軍の血みどろの戦いが繰り広げられていたことを知ると、なかなか心安らかにリラックスできるものではいな、と思う。

● 続けて、昭和17年、朝

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日記・コラム・つぶやき
2009/06/17




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