『日本的霊性』鈴木大拙

p.81より抜粋               

風にも当たらず雨にも濡れずに育つ苗はかよわい。頑強で根づよい大木は、どうしても暴風雨に晒されて、深く深く大地に根を張らなくてはならぬ。こんな強靭な根幹は、「物のあわれ」の世界では成長せぬ。「物のあわれ」は今いちど試練を経過しなければならぬ。女性の感覚および感情は、まだ日本霊性の上皮部所属である。これが破れて霊性そのものの中に割り込まなくてはならぬ。そしてそこで開けた直覚の眼を通して、感覚や感情の世界が再検討せられなくてはならぬ。そうなると今までの直覚の世界はまだ徹底したものでなかったことがわかる。

2008/11/27




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