朝めしクロワッサン 31(ちゃんと言わなきゃダメですか?)佳世を送り会社に戻った孝政は、まだ三割がた放心していた。みんなに励まされたが「うん」とか「ああ」とか耳に入ってない様子だ。それでも、きっちり定時でタイムカードを押した。
立ち直れそうになかった。つき合ってる彼女に自分がそれほど負担をかけていたなんて‥。
いっしょにいてそれほどストレスを感じるならば‥それは、彼氏とは言わないんじゃないか。
やっぱり、あの時の「やだ」は慎みとか恥じらいなんかじゃあなかったのか。
合鍵を使って部屋に入ると、佳世はキッチンに立っていた。
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