朝めしクロワッサン 22(ドアは開いているのか?)「それで身を引こうと思ったとか?」
「…ううん がんばって まっとうな人間になろうと思ったのよ」
水商売でちゃんと子供を育て生活してる人はたくさんいる。だが、さよりにはそれができなかったのだ。
酒を飲めば何もかもがどうでもよくなる。自分が手を掛けなくても孝政はちゃんと育っているようだし、今、この店を出た途端、車に轢かれて死んでもかまわない。そんなふうに思ってしまうのだ。
酒が抜けると、一人前に母親として自己嫌悪に陥る。そんな時に出会った康友のやさしさに心が揺れた。
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