朝めしクロワッサン 21(泣かれると弱いもんだな)

 今にして思えば、昔からさんざん悪い男に騙されてきたはずだった。さよりはどんなに落ち込んでも、荒れて子供に八つ当たりこそすれ泣いたことはなかったのだ。そんな母親を「大人気ない」と思って子供ながらにあきらめていた。

マンションを出てしばらく走ると、街灯の下を歩いているさよりの影を見つけた。

「おいっ!さより!」

呼ばれて影ははじかれたように振り返る。まさか孝政が追いかけてきてくれるとは思っていなかったからだ。

「タカ~っ」

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小説 | 恋愛
2009/07/02




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