選ばれし者達(52)


「先生、それより一体何があったんですか?今日学校に行ったら、校門の前で今日は臨時休校だから帰れなんて言われるし。せっかく学校まで行ったのに…」

「なんだ、おまえ学校まで来たのか?連絡網を朝から廻したんだけどなぁ。おまえの家は4番目だぞ、そんなに時間が掛かる筈は無いんだが…」

「先生、甘い!主婦の長電話を知らないでしょう…。私が知ったのは学校についてすぐ親から連絡があったんだよ。だから前の3人で1時間以上は話しをしてるんじゃないの?」

「そっか、余りにも突然の予想外の電話だったからなぁ。いろいろ話しをしたくなる気もわからなくもないなぁ。」

「それで、本当の事はどうなんですか?なんか田中先生が生徒を妊娠させたとか話しがありますけど…」
愛子は聞いた噂の中で1番酷い話しをしてみた。

「え゛…」
担任は言葉が出なかった。

「先生?」

「………」

「先生??」

「……あ、ごめん。そんな話しになっているとはな、事実は明日にでも学校で話す。今は何も言えない事になってるから…。
でも、これでなんでこんなに大騒ぎになったのか分かった。今学校も凄い事になっていてなぁ…」

「凄い事って?」

「悪い、詳しくは話せないんだ。じゃあ、まだ在宅確認をしないといけないから。また電話するな。」
そういうと一方的に電話がきれた。

愛子はそのままになっていた携帯電話を手に取り香織との話しを再開した。
「あ、香織ごめんね。待たせちゃったね。」

「ううん。大丈夫。ねぇ愛子、なに、やっぱり担任?」

「そう、担任。在宅確認だって。」

「そっか、在宅確認かぁ。でも面倒だよね。」

「うん。全くね。校則に在宅確認でいなかったら欠席扱いにする。なんて書いてあるし…」

「全く、面倒だよね。それで何か担任言ってた?」

「ううん。とりあえず、知らないフリをして、何があったのか聞いてみたんだけど、教えてくれなかった。」

「そうなんだ。やっぱり、口止めとかされているのかも知れないね。」

「うん、多分そうだと思う。何でも学校凄い事になっているんだって、何が凄いのかはわからないけど…」

「へぇ、そうなんだ。まぁ何にしても、これだけ噂だの事実だのごちゃごちゃになってると、もうどうにも出来ないし、《草》を使って情報を集めても、多分まともな話しが手に入らないしね。」

「うん。とりあえず、落ち着くまでは、何も出来ないね。

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小説
2009/07/03




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