其之参拾六「そうか・・・・・」
俊介は電話越しに僕に言った。
「オレも、オマエら、お似合いだと思っていたんだ
けどなあ・・・。
まあ、仕方ない・・・。
でも、その藍ちゃんってコ、大切にしてやりなよ。
すげーいいコじゃん」
「ああ、わかってる・・・」
「そうかー。瑞樹にもとうとう彼女が出来たか。
相手は違っても、喜ぶべきことじゃん。
二人で楽しい思い出を増やしていけば、
あのコのことだって、すぐに忘れられるさ」
「・・・ああ。ありがとうな」
「なら、今度ダブルデートでもするか?
オレも、瑞樹の彼女ってコに会ってみたいしさ。
オレの彼女も紹介したいし・・・」
「・・・ああ、また今度・・・」
「なんだよ!まだ引きずってるのか?・・・
あ、そうだ。今度の日曜、剣道の県大会があるんだ。
オレが優勝した姿を見せてやるよ。
絶対、来いよ」
「・・・いや、オレ、停学謹慎中なんだけど・・・」
「変装でもして来いって。
オレがオマエの笑顔を取り戻してやるよ!
って、ちょっとクサいか。
絶対来いよ。じゃあな」
俊介は僕をなんとか励まそうとしているのが分かった。
いまだ麗華のことが頭から離れない僕は、
自分のことが嫌になった・・・。
いつになったらこの胸に刺さったトゲが抜け落ちる
のだろう・・・。
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