「この国から、み」

わたしは佐藤雅彦がとてもすきだ。彼の著書「クリック」に、読んで以来頭から離れない短編がある。

以下、そのまま転記。

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=我儘=

「たとえ、この世から定規を無くしたとしても

この世から長さを無くしたことにはならないのですぞ、王妃」

賢者オンタリウスは叫んだ。

頭上にはギロチンの大きな刃が静かに光っている。

「この期に及んでも、まわりくどい人ね。

わたくしは、もうあなたの説教など飽き飽きしているのです。

謀反の罪で打首の刑に処することは、王も承知の上です。

さあ、皆のもの、ロープを放つのです!」

オンタリウスは、さらに声を嗄らして叫んだ。

「王妃!たとえ、この国からわたくしという物差を無くしたとしても

この国から、み」

ガシャン。

大きな金属音とともに静寂が訪れた。

王妃マリアは賢者オンタリウスが、その「み」の

あとに何の言葉を続けたかったのか

ちょっとだけ知りたくなった。

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わしはちょっとだけどころじやない!もうしりたくてしりたくてたまらんっ!「み」?「み」?!「み」なの???物差がなくなってもなくならん「み」ってなに?!「み」?!あぁ、永遠に葬られた謎の「み」、、、。なんで「み」、、、。

クリックはサブタイトルが「超・短編集」とあるように、全編ものすごく短い。しかしほおっ、と関心したり、切り口やものの見方が難しくないのに気づかなかったものが多くて、当時と

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2009/04/29




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