古建築めぐり

 岩倉の円通寺にお参りしました。借景で有名なお寺ですが、参拝したのが朝一番、観光客が集まる前でしたので、境内はひっそり静まりかえっており、後水尾上皇の幡枝離宮であった往時を偲ばせます。廊下を進むと、急に視界が開け、比叡山が眼前に迫ってきます。その美しさに思わず「おおっ」と声を出していました。上皇は、十年以上かけて、比叡山が最も美しく見える場所を探し求め、この地を選定したとのこと。1.6mの高さがある垣根も、400坪の前庭も、微妙に柱間を変えているのも、すべて比叡山を引き立たせるため。失いたくない日本の風景の一つです。
 最近、古建築巡りに凝っています。3月には、このブログでも紹介した東寺観智院をはじめ、東福寺退耕庵 、伏見稲荷大社お茶屋、仁和寺金堂・経蔵、妙心寺三門・衡梅院と、京都市観光協会さんが主催する「京の冬の旅」のコースを訪ね歩き、奈良の法隆寺や長野の松本城まで足を伸ばしました。4月に入ってからも、二条城、有栖川宮旧邸など、時間を見つけて拝観しています。
 古建築は、先人が現代に生きる私たちに残してくれた、時を越えた贈り物。折々の自然と解け合い、静謐で豊かな空間を届けてくれます。

2009/05/01




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