破壊的技術「イノベーションのジレンマ」という本がある。数あるビジネス本の中でも名著と言われている本だ。製造業に従事するものは必読だろう。この本のシリーズでその後2冊出ているが、まだ読んでいなかった二冊目の「イノベーションの解」を最近読んだ。この本は大企業がイノベーションを見落として衰退するということがなぜ繰り返されるのかを研究考察したもので、要約すると「大企業は高収益を目指して高級品市場への拡大を目指す。儲からない安物市場では新興企業が安く作れる技術で安物を作っている。歳月が経つと、安物でも十分使えるレベルに進化する。気がつくと高級品市場の顧客も安物(だったもの)に乗り換えている」ということだ。今回二冊目を読んで非常に興味深かったことは、藤本教授が書いた名著「日本のもの造り哲学」で中心となる概念、すりあわせ技術と同じ考え方が「インターフェイス」という言葉で言及されていたことだ。企業の競争力は突き詰めればすべてすりあわせ技術であり、それをどこに置くかが勝敗のポイントということが全く同じ文脈で語られていた。例えば、昔のパソコンはシステム全体のすり合わせが差別化要素だったが、システム全体のすり合わせが十分なレベルに達すると、すり合わせ技術を発揮すべきところがOSとCPUのインターフェイス(マイクロソフト&インテル)およびシステムと顧客のインターフェイス(デル)に移るという考え方である。この本に対しては「そんな破壊的技術はめったに現れないので大多数のケースで参考にならない」等の批判もあるが、私は本質を捉えたいい本だと思う。例えば、自動車業界で言えば、大企業は電気自動車や燃料電池という王道路線に開発資源を投入しているが、軽自動車とエタノールカーという破壊的技術が無視できないレベルまで成長してきた。どちらも途上国とか安物市場の技術なのだが、性能が結構いいところに達してきたので、顧客のシフトが起こりつつある。トヨタは相当慌てているのではないだろうか。レクサスという高級路線で儲けようとしていたら売れているのは軽自動車ばかりという、本の通りのシナリオである。トヨタでもイノベーションのジレンマに支配されていたのだ(私はトヨタの株主なので頑張って欲しいののだが)。
みんなバカだなあと他人事のように考えていたら、最近私も破壊的技術にやられていることに気がついてしまった。バカは私だった・・・
何のことかと言うとミクシである。私は3年ほど前に自分の趣味のホームページを作り、掲示板を設置し、同好会のメンバーも募ったりしていた。この世界では唯一無二の情報集積とコミュニティだと思っていた。事実、最初はそうだったはずだ。ところが最近、ミクシを見ていて、そのジャンルのコミュニティがいくつかできていることに気がついた。そしてそこでの盛り上がり、情報の集積がかなり素晴らしいのだ。
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