MITメディアラボと楽器の創造

             

                     (2006年2月20日)       永井洋平

ボストン近郊にある名門マサチュセッツ工科大学(MIT)にメディアラボが設立して20年余が経過した。初代所長ネグロポンテの意向で設立以来ユニークな運営方針がとられている研究機関である。スポンサーから大半の研究資金を集め、優秀な研究指導者と大学院学生を確保するために高倍率の選抜試験があり採用された学生にも給料が支払われている。所員とつきあってみるとさすが創造力、問題解決力が豊かな優秀な人材が多いことが分かる。

これまでアラン・ケイ(PC開発)、シーモア・パパート(Logo言語),マーヴィン・ミンスキー(AI理論)などの有名人がこの研究所に属し発展に一役買っている。研究所の研究活動についてはURL http://www.media.mit.edu/にかなり詳しく出ているのでそちらに譲るが多くの分野で基礎的研究が行われる一方、一見すると実用的すぎるコセコセしたテーマを多くやっているようにも見える。メディアラボでは末端の応用研究だけではないか、との感想を述べていた会社重役が居たがそれは当たってない。テーマの元は革新性の高い基礎研究でありその応用例を分かり易いデモでスポンサーに常に示すことをモットーとしているのだ。メディアラボの研究を正しく理解するためには野暮に見える応用例だけではなくその研究の真のターゲットを知る必要がある。

最近、紙のように折れ曲がるディスプレイに使える電子ペーパーの実用例が報道されている。実はこの技術の発想と開発はメディアラボのヤコブソン研究員が18年前からやっていたものだ。しかし彼の名は一向に表に出てこない。人体の動きでディスプレイされた映像をリアルタイムで制御する方式も街でよく見受けられるがこれも同じころパラディソ研究員などが開発していたのだが彼の名は出てこない。実はメディアラボは特許戦略がまるで出来ていなかったのだ。ネグロポンテ所長は研究成果は公開されるべきであり独占することは悪であるという持論があり特許に無頓着なことを誇りとしていた節があった。しかし、その後スポンサーを含めて議論を重ねた結果つ

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楽器
2007/12/22




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