心新たについに夫に転勤辞令が下った。
行き先はここへ来る前に住んでいた地元。
転勤日は辞令から1週間後なので、そのわずか7日間のうちに荷造りと部屋探しをしなくてはいけない。
朝、夫から転勤の知らせを電話で受けた瞬間から
猛スピードで頭の中が「引越し」に向けて回転を始めたような気がする。
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荷造りしなくちゃ!
あ、その前にダンボール持ってきてもらわなくちゃ。
住む場所はどのあたりにしようか。
仕事にも復帰したいから上司に連絡してみよう。
ノンとココの保育園も探さなくちゃ。
こっちで行き残した場所にも時間見つけて行きたいな。
仲良くしてくれた友達とも一緒にご飯食べに行きたい。
お世話になったサークルや保育園の先生方にも挨拶しなくちゃ。
今思うと、あのときの私の頭の中はそんなことで一杯だったのかもしれない。
あんな事件が起きるまでは。
*
*
その日は育児サークルで3B体操へ参加するべく、会場へ車で向かうところだった。
歩いて行っても15分もかからない家からすごく近い場所だ。
急いでいたわけでもなく、むしろ早く着きすぎて駐車場で時間潰そうかな~と思っていたほど。
いつも通りなれた、やや見通しの悪い信号のない交差点。
私は会場の駐車場へ入ろうとして右折の指示器を出し一旦停止していた。
私が曲がる先には路線バスが止まっていたんだけど、左折の指示器を出して私のいる方向へ曲がってこようとしたので自分も行けるなと思い、アクセルを踏み込んで右折にハンドルを切ったその瞬間、目の前に白い車が飛び込んできて
ドカーーーーーーーン!!!
今まで体験したことのないような物凄い衝撃を受けた。
目を開けると顔の前にエアバックが膨らみ、車内には白い煙が立ちこめ、変な匂いが充満している。
「まさかこの車、爆発するんじゃ・・・」
とにもかくにも急いで車の外に出て後部座席にいたノンとココを抱き上げて、
相手の車の方に「大丈夫ですか!?」と声をかけ、車から離れた。
対向車が来るのに気づかず、私が右折してしまったのだ。
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