隣人A7月8日
洋子は警察署3階の個室の様な部屋に連れて行かれた。
「手続きがあるのでここで待ってて下さい」
付き添っていた警官はそう言うと部屋を出て行く。
警官が出て行くと、丁度入れ違いの様に婦警に連れられた
川名が入って来た。
「少し話がしたいので・・・良いですか?」
川名がそう言うと
「本来はそう言う事は・・・分かりました、少しなら。私は表に
立っているので終わったら声をかけて下さい」
婦警は部屋を出て行った。
「本当に・・・本当に申し訳ありませんでした!!」
洋子は床にしゃがみ込み泣きながら川名に詫びた。
「もう良いですから椅子に座ってください、そんな事して欲し
くありませんから・・・」
洋子を抱え上げ椅子に座らせると、机をはさむ様に川名もコ
ートを脱ぎ座った。
洋子は泣きながら
「本当にすみません、すみません・・・すみません」
繰り返すだけだったが
「何故ですか?何故・・・」
川名が聞くと、泣きながらもゆっくりと、そして少しずつ洋子
は話し始めた。
この段階に来て嘘をついても仕方がない。
それに、やっとこの場所に来て自分のして来た愚かな行為
に気付いた洋子は包み隠さず川名に自分の思っていた事、
何故家に入ってしまったかを話した。
1人で観覧車に乗っていたのを見た事、女子高生2人との関
係が気になっていた事、家族が引っ越して来ない事、川名の
父と野口の手紙の事、「金沢まお」と言うアイドルの事、ゴミ
袋を漁ったら洋服が四角く切り取られていた事、そして、その
洋服が血で汚れていた事など、全て話した。
すると、それまで黙って聞いていた川名が大きく息を吸い口
を開く。
「・・・そうですか」
そう言うと川名はため息をついた。
「何故私がこんな格好をしてるか分かりますか?」
川名が言うと洋子は涙ぐんだ顔を上げる。
すると、今まで頭が混乱して気付かなかったが、川名は黒
のスーツに黒ネクタイと言うまるで葬式の様な格好をしている。
「四
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