相手にされてない「瞳」 まだ人気は続くのか「ちりとてちん」

 いよいよラストが近くなってきた朝の連続テレビ小説「瞳」だが、あまり話題になっていない様子。前作「ちりとてちん」は、視聴率では振るわなかったものの、中盤から終盤へかけては新聞のテレビ欄や週刊誌のコラムで頻繁に取り上げられるようになり、ネット上でも評判になっていたようだったが、どうも「瞳」はイマイチ。
 ストーリーの平板さ、というか高齢者のとっつきにくさは、新聞でも何度か投書が載っていたが、確かに展開がつまらない。エピソードを週単位でまとめて見やすくしようという狙いなのだろうが、あまりに話が小さなエピソード過ぎて、全体としての大きな筋立てが感じられない。これが「ちりとてちん」との大きな違いかな。「ちりとてちん」も週単位でエピソードをまとめていたようだったが、その小さなまとまりが、上手く大きなストーリーになっているところが、テレビドラマ好きにうけたのではないか。特に徒然亭一門の話が、主軸になって面白かったのだが、その分、ヒロインの話が脇に追いやられたため、ラスト近くの出産話あたりはダレてきたようだったが・・・・
 徒然亭一門の人気はよほど根強かったのか、「ちろとてちん」は一門の3人を主人公にした外伝までつくっていたが、その話も思ったより面白かった。出だしはちょっと辛いかなと感じたが、流石に、あの脚本家はツボを心得ていて、中盤からはぐっと引き付ける思わせぶりな展開に。NHK大阪が作ったせいか、出演者もロケ先もかなり絞らざるを得なかったのだろうが、それを上手く逆手にとって、舞台の1幕モノのような小品佳作に仕上がっていた。しかし、相変わらずあの脚本家は加藤虎ノ介がお好きなようで、外伝は、ほとんど彼のために作られたような作品だった。まだ虎ノ介ファンは多いのかな?
 それに比べると、「瞳」はヒロインの榮倉奈々の自然体の演技なのか地なのかはわからないが、あの明るさだけが救い。「ちろとてちん」は、最終回前の日に、直後のNHKニュースのアナウンサーが、「あすはいよいよ最終回です」と、おもわず口走ってしまった話は有名だが、「瞳」の最終回は、一体、どの程度、ディープな視聴者を捕まえることが出来るのか。表面的な視聴率だけではなく、ディープな視聴者を確保できる“いいドラマ”を作れるかどうかが、NHK東京が制作する朝ドラの大きな課題だと思うのだが。

映画・テレビ
2008/09/14




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