~砂漠の小さな花~ 108話~今日の午後~
「な…。なんでこんな大事な時に、眠るんですか。 」
瀬伊太にはもう呆れたよ。今までの間でどれだけ僕の肝を抜いてきたか。だけど、それが瀬伊太なんだ。よく…考えたら、瀬伊太が風間一族を滅ぼすわけがない。僕は、大きな憎しみで、正しい判断ができなくなっていたんだ。馬鹿な瀬伊太…
それが本当の瀬伊太―
「まぁ…瀬伊太抜きで話そうか。そっちの方が話がはかどるしな」
風羅さんはククッと笑う。確かに、瀬伊太がいないほうが話が進みやすそうだ…。
「それで…これからどうするんですか?」
「そうだな…そこなんだよ。」
風羅さんは険しい顔で僕を見る。深緑のその目は、何でも見通せるような、見つめていると引き込まれそうな、雰囲気を漂わせている。だから、僕は再び背中がゾクッとしてしまう。その、風羅さんの存在感に。
「まず、俺はセン、お前が信じてくれるかどうか…正直迷っていた。…だけど、お前はもう俺等を信じてくれている。だから第一段階はクリアーしたってわけだ。が…、さっきこっちに向かう途中、村で噂を聞いたんだ。」
「どんな噂を?」
「今日の午後、奏太が時期王として正式に発表されるみたいなんだ。それも…村の真ん中で。
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