Brock Walsh/Paper Doll

 前回のテレンス・ボイランの流れを受けて、今回もロック寄りのAORを紹介します。今回、紹介するアーティスト、ブロック・ウォルシュと言えば、自身のアルバムよりも他のアーティストへの作品提供の方が最近は多く、今では、職人的な裏方というイメージの強いシンガーソングライターですが、彼が1983年にリリースしたアルバム「DATELINE:TOKYO」は、その時代を象徴するかのようなテクノ的な要素を盛り込んだ良質なAORアルバムです。

 AORアーティストの作品には、当時、「TOKYO」の地名がタイトルにつけられることがしばしばありましたが、このアルバムのタイトル曲は、はっきり言って聴いてるこちらが恥ずかしくなるような曲で、「TOKYO」「YOKOHAMA」「ROPPONGI」は、まだ許せるにしても、「BUSHIDO」までも日本語が出てくると、とても安っぽく聴こえてしまい、これはいったいどうなの?と、いう感じになります。今聴くと、曲調もヒューイルイス・アンド・ザ・ニュースの「The Heart of Rock and Roll」のようで、リリース時期も微妙に近いし・・・。まっ、そんなことで、リリース当時は、そんなに聴きこまなかったのですが、そんな中でもやはり名曲はあるもので、今回紹介する名曲「Paper Doll」は、一見、日本のポップスのような雰囲気ですが、アップテンポでなかなかカッコ良い曲です。

 「モデルとしてもてはやされる女性も、実はまだ少女の心を持ち、背伸びをしながら社会を生きる寂しさと孤独を背負っている」という内容を曲の歌詞にしています。この手の題材は当時としては良くありがちですが、メロディーやサビの盛り上がりなど、トータルな仕上がりを見るといかにも売れ線狙いの実に良い作品です。AORの基本、しっかりとロックしています。

 このたぐいの曲を聴くと、やはりAORはカッコ良いと感じますね。

 このアルバムには、アンドリュー・ゴールドがプロデュースとミュージシャンで参加しているほか、スティーブ・ルカサー、ジェフ・ポーカロ、マイケル・ボッツ、ケニー・エドワーズ、トムとディヴィーのファラガーブラザース、グレッグ・プレストピノ、マッシュー・ワイルダーなど、多彩なミュージシャンが関わっています。作曲にも、自身の作品以外にも、グレン・バラードやマーティン・ブライリーなど個性豊かな面々がサポートしています。

 また、「Paper Doll」のようなアップテンポな曲調とは反対に、スローナンバーでもしっかり聴かせてくれます。なかでも「Mystified」は絶品です。また、「Getting Over Losing You」や「Our Special Love」も相当グッドです。その他、典型的な爽や

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2009/06/03




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