最近気に入った本

久坂部羊の「日本人の死に時」
昔、よく老人病院にアルバイトに行ったとき、意識もないのにただいろいろなチューブをつけて栄養分を与え、ほとんど放置されている人をよく見た。
絶対に意識は戻る事もなく、見舞いが来るわけでもなく、一体何のために医療をしているのだろうと良く思った。
多分病院の経営のためなんだろうけど、医療者側のやる気が続くのか大変疑問。私はごく稀にしか行かなかったからまだ良いけど。

私の場合は癌の末期にはほとんど積極的な延命はしなかった(過去形なのは今は癌はほとんどみないから)。新人のときは昇圧剤を一生懸命投与したり、先輩を見習って、臨終のときに家族を皆外に出して心臓マッサージなどの救命措置を延々としたものだった。
でも、半年程で止めた。むしろ家族に一緒にはいってもらって、最後は家族に手を握ってもらいながら横で見るようにしていた。
それまで診ていた人たちが癌の最後の最後まで意識が会って大変辛そうな状況を見ていられなかった。
中には私に強がって、にっこり笑ってみせてくれた方もいらした。
医者の中には最後の一瞬まで、もしかしたら突然の新薬が出て、永久に生きれる事があるかもしれないので、絶対に諦めず癌の末期でも何でも人工呼吸器をつけるという人も確かに昔はいた。しかし、そんな新薬が仮に出たとしても直ちに臨床応用されない事は誰でも知っている事である。
人は皆死ぬべきものである。単細胞生物を除いて、生物は死から逃れる事は所詮できないものである。「人は死ぬべきとに死ぬが良い」という事は絶対の真理である。
頑張れば助かる病気のときやQOLを重視する病気を何とかしてあげるために医師はいるのであって、無駄に死を引き延ばす事はむしろやってはいけない事のように思っている。

この本はぜひ多くの人に読んで欲しいなと思った次第です。

書籍・雑誌
2007/03/24




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