マグダラのマリアの図像学

 マリア(イエスの母)に近しい人(男性)として3人を挙げましたが、女性から

3人挙げるとしたら、いろいろ解答はあると思いますが、

母アンナ、(キリスト教神学的に対比されるという意味で)エバ(人類の祖とされる)、

そして「マグダラの」マリア、というのも一候補でしょう。

 ただし、「マグダラの」マリアは、マリア(イエスの母)と混同されることに

おいて、一番「近しい(似ている)」と言えるかもしれません。

 イエスの十字架刑の群像で、十字架の下で悲しむ人々の中に二人が

含まれることがあり、たいてい何らかの手がかりから二人は区別され

ますが、展覧会カタログなどで「間違った方の」マリアに同定されること

もあるようです(先述した「1300-1800年のマリア像」(1987年、ドイツの

ケヴェラーで開催)に一例)。またもっと深い意味で、たとえば有名な

ミケランジェロの「ピエタ」(ヴァティカン)の「女性」は若く、美しすぎるから

「マグダラの」マリア(を描こうとしたの)ではないか、とする弓削 氏の

発表など、既定観念を揺さぶるような類似もあります。

 複数の人物からなる彫刻などで、その一体しか残らなかった場合など、

本当は確信をもって区別できないのかもしれません。

 今回は「赤」の切手を冒頭に掲げるべきだったかもしれませんが、

両マリアの「混同」の可能性を述べているのであえて「色」は特定しませんでした。

文化・芸術
2007/03/17




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