芸術言語論「芸術言語論」への覚書(吉本隆明 李白社 本体1700円 2008/11発行)
戦後思想界の巨人、吉本隆明が80歳を超えて綴る知的エッセイ集というべき本
です。
神話伝承や古謡などについて語っている「言語芸術論」もさることながら、吉
本隆明の生い立ちや生き方にもふれている「人生についての断想」がなかなかお
もしろくて一気に読める内容でした。
その内容の一部を紹介しますと、「勉強よりも時間のテンポを合わせる」「遊
びを知っていた漱石、生涯遠慮していた鴎外」「実生活で人の役に立つ知とは何
か」「枝葉ではなく幹を捉える」「知識を養うと愛はどう変貌するか」「ウマが
合う人と合わない人は何が違うのか」「夫婦が別れないために必要なこと」とい
うような内容です。難しく興味深い内容を戦後思想の巨人が上手に料理してわか
りやすく知的に語ってくれています。
また、最後には、家で飼っているねこについて独特の目線で語っていて、実に
楽しく読むことができた一冊でした。
過日、テレビで「芸術言語論」を語る吉本隆明氏を拝見しました。高齢になられても意気盛んに思想を語る吉本氏・・・。さすがだと感服しました。
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