女の子の楽しみ女の子として愛でられて育ったかどうかって、
案外その後の人生を左右するわよね。
最近ふっとまた、そんなことを想ったりする。
たとえば小さいころから、たいして可愛くなくても
「可愛いね、○ちゃんはほんとに可愛いね」と言われ続けて、
リボンだとかカチューシャだとか髪飾りだとか
くるっと廻るとひらりとなるスカートだとか
伸ばした髪を三つ編みにしてもらったりポニーテールにしてもらったり、
ドレスを着てピアノの発表会に出るだとか
赤い服ピンクの服ふわふわっとした服。
私の子供時代は、今よりはおかっぱ頭の子が多かったけれど、
それでもやっぱり、女の子らしく髪を伸ばして、
女の子らしいスタイルを通してきた子もいた。
可愛くないのに過剰に可愛いと言われ続けてきたために、
自分を客観視できる目が育つのが遅れてしまい、
思春期になって急にバランスを崩す子も昔は時々いたけれど、
最近はどうなのかしら。
昔からおかっぱか男の子みたいなショートカットにされ続けて、
長い髪は似合わない、赤やピンクは似合わない、
ボーイッシュでシンプルなものしか似合わないと
長年刷り込まれてきた私なんかは、
四十数年間、一度も髪を伸ばしたことがなかったわけよ。
今、私の髪は、今までの人生の中で最長である。
っていってもやっとこ「セミロング?」と呼べるかどうかだ。
美容室で、「髪を伸ばしたことがない」と言うと、
皆一様に驚き、なんだか妙に労わってくれたりする。
「頑張って伸ばしましょうよ」などとささやかに応援してくれたりもする。
「やっぱり似合わないわね」と言うと、
「そんなことないですよ」と励まして?くれたりしちゃう。
伸びてきた髪をどう扱ったらいいのか、実はよくわからない。
ショルダーバッグを肩にかける時、髪をはさんでしまって困る。
バスタブに身体を沈める時、後ろ髪をどうしようか、一瞬悩む。
料理をする時暑苦しいので、ゴムで結んでみたり、
横の毛を後ろでバレッタで止めてみたりするけれど、
なんだか気恥ずかしくて落ち着かない。
この頃はふと、髪飾りの売り場に足を止めてみたりする。
今までの人生の中で、自分のためにそういう売り場に足を止めるだなんて
ただの一度もなかったことだ。
来年は50になろうっていうおばさんが、お花のついたヘアゴム(買わないけどぉ)
だとか、
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