ダブルライディング (8)昼休憩、千枝子は青井さんといろいろ話していた。
「どうやったらモテるんだろうな?」
「モテたいの?」
「いや、市川さんみたいな変なのには
モテたくないけど。」
「むかつく。」
「ほんま・・・モテないんだよな。」
「うーん。
青井さんって好きな人いると
積極的になるほう?」
「いや、消極的。」
「まさか、傷つくのが怖いとか??」
千枝子はニヤニヤしながら聞いた。
「俺、ナイーブだからね。」
「積極的になればいいのに。
男は当たって砕けろだよ!!」
一日の仕事が終わり、
青井陽介は疲れて自分の部屋の
ベッドに体を沈めた。
「あーっ、疲れた~。」
ふと今日の休憩時間のことが
頭をよぎる。
「積極的になれって言われてもな、
フラれるのは目に見えてるのに。」
はぁっと陽介は大きなため息を一つついた。
「当たってくだけろって、ほんまに砕けてしまうよ。」
胸が苦しい。
友達にも会社の人にも
もちろん千枝子にも言ってない。
陽介の好きな人のこと。
「なんであんなの、好きになったんだろうな。」
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