Lesson 5 インタビューsupported by 河野和代(フェミニストカウンセラー)
■セクハラの定義
YUKO:
もう訊かれ飽きているとは思うのですけど(笑)、セクハラの定義を教えてください。
河野:
セクハラは、セクシュアルハラスメント。性的嫌がらせと訳されることが多いです。そして、この「嫌がらせ」というのがくせ者で、強制猥褻などを「いたずら」というのと同じように、この性的嫌がらせも性的脅迫に近いものであると解釈するのが良いでしょう。
YUKO:
その性的脅迫に関してですが、何を不快と思い、どこまでを許す、と感じられるかは個々で違うじゃないですか。それを見定めるのは通常の男女関係においてもなかなか難しいですよね。欧米では、既に「セクハラは労働の生産性を妨げる」ものとしてだいぶ厳しく規制されるようになってきていますが、なぜ、日本はこれだけセクハラという言葉が一般化しているにも関わらず、なかなかこういった改革が進みにくいのでしょうか?
河野:
ハラスメントという言葉そのものの曖昧さもありますが、セクハラの定義の解りにくさは、日本における「セクシュアル」な事柄に対しての人権擁護意識の希薄さが非常に影響しています。例えば、「職場でおばさんと呼ばれる」のもセクハラで「上司に繰り返し性行為を強制される」のもセクハラです。この被害の濃淡の大きさが、セクハラの解りにくさを大きくしているとよく感じます。
■セクハラと社内恋愛の違い
YUKO:
ラブハラスメント、という言葉も最近ではよく耳にするようになりましたが、、多くの人にとって、社内恋愛とセクハラ、不倫とセクハラの境、というのはなかなか分かりにくいと思うのですが、この辺の違いについてはいかがですか?
河野:
セクハラと社内恋愛の一番大きな違いは、性的自己決定があったかどうかです。ただし、これに関しては、普通の恋愛の中でどうやって性行為の合意を取っているかという文化的な問題も絡んできます。いろいろな申し出がある中で、性被害かどうかを判断するには、その人がその性的行為をしたかったか、したくなかったかということに尽きると思います。行為をした側がプライベートな関係だと思っていても、その行為を受けた側がセクハラだと訴えることはよくあることです。その対人関係の中で、力関係が存在する場合はなおさらです。(これは単に地位の上下ではなく、その人とのトラブルによって何かで不都合が生じるような関係を全て含みます)
■セクハラとパワハラの関係
YUKO:
つまり、たとえば上司と部下の関係である場合、上司から部下が何か言われてもなかなか断れないということは性的なこと以外でも多いで
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