ダリダの生涯

ダリダの一部の人生を垣間見るルポ番組をやっていました。20年前になくなった歌手ですので、昔の白黒の録画を中心につづられていました。なんて美人なのでしょう。体の線はいつ見てもすらり、現代の理想風。いつ見ても・・・

本名はヨロンダ、エジプトで生まれたイタリア人。エジプトのオケの第一バイオリニストだったお父さんは2歳の時になくなったのだそうです。ミス・エジプトとなり、ダリらの名前で映画の世界へ。そして、アメリカまで行くのはちょっと大変だったので、パリへ来て一年後にはダリダが誕生しました。

恋愛には恵まれず、恋人には死の影がまとわりつきます。サンレモ音楽祭に曲を提供した彼は、音楽祭で認められなかったのを悲観したのか、自殺。そのときの曲を歌うダリダ・・・をみつめる、白黒画面のダリダが写されました。「歌うのはいいけれど、聞くのはいや」といいます。肩が震えています。

「この画面をカットしましょうか?」

「いいえ、どうして?」

生きてきたこと、悲しいことは全部、忘れることはない。つらいことも、そのあとの学びになっている・・・というのがダリダです。

大昔、ギリシャには「悲劇女優」トラジェディーの舞台俳優がいました。「ダリダはトラジェディを歌う女性だ」という声が何人ものタレントから聞かれます。画面で見れば、隙がないのがわかります。”恋するジジ”が、心に痛くつきささってくるのも、そこに歌手以前に”女優”がいるからこそ。

一度の自殺未遂のあと、彼女はいっそう深く自分をみつめました。歌を聞いた人に「あなたの役目は、この声と歌で、人に幸せを与えることにあるのだよ」といわれたそうです。

結婚し、子供をもって母になることを望んだ、普通の人生を求めていたヨロンダもいます。世の中から愛されたダリダもいます。ヨロンダとダリダ、ふたりはどこまでもよりそっていたのでしょう。

2007/06/11




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