薬用入浴剤:薬泉めぐりひさかたぶりにお風呂をたててゆっくりお湯に浸かろうというので、嫁さんからもらった薬用入浴剤を使ってみた。小さな袋に入った緑色の粉をわかした浴槽に入れてかき混ぜるといい匂いがした。入浴剤の効果など、はなから信じていないはずなのに、なんとなく体がほぐれるような気になった。さすが薬用と名打つだけのことはあると、お湯に浸かりながら袋の効能書きを検分してみることにした。
8x13センチくらいの縦長の袋は、緑色を基調としたカラーリングだ。しかし、そのデザインが、今時こんなものがあってもいいのかというくらいにあか抜けない。赤や黄色の原色の草花のうしろには雲がたなびき、じいさんやおっさんや猿までが入っている露天風呂を鹿がのぞき込んでいるその脇に、でっかく「薬泉めぐり」という書かれた木の板の看板が描かれている。もちろん板には赤や白の小さな花が咲いた蔓が絡んでいて、その隣には青竹をあしらった枠の中に白抜きで「鹿児島屋久島の湯」とある念の入れようだ。このセンスは、一目見ただけでもう、ただ者ではない迫力を感じさせる。
極めつけは袋の周囲の縁取りだ。緑色に白抜きで梅が枝の文様があるからまだすくわれるようなものの、思わず喪中のはがきを連想してしまいそうになった。もう、うさんくささ全開のデザインだが、ひとによってはひなびた温泉のいい雰囲気を感じることもあるのかもしれないなと、無理矢理自分を納得させて、裏面の効能書きに目を移した。
まず目に入ったのはこれまた青竹をあしらった看板風の枠。その中に、「鹿児島屋久島の湯。透明緑色。有効成分の働きが温浴効果を高め一日の疲れをいやします。疲労回復、リウマチ等に効果的です。参考泉 屋久島温泉」とあった。枠の下に、バスソルト EARTHe と記されていて、ふーん、入浴剤は英語でバスソルト、つまり浴用塩というのかと、妙に感心してしまった。
そのタイトル枠の下に細かい文字でたくさんの効能書きや注意書きが並んでいる。
一番最初は「効能」
・疲労回復、あせも、しっしん、にきび、あかぎれ、しもやけ、荒れ性、うちみ、くじき、肩のこり、神経痛、リウマチ、腰痛、冷え性、痔、産前産後の冷え性。
とあった。へえ、何にでも効きそうだな、どんな成分が入ってるんだろうなと期待が高まった。
次に「使用方法」
・お風呂のお湯(約200リットル)に本品1包(30g)を入れ、よくかき混ぜて入浴してください。
200リットルというのはドラム缶一本分。アパートや公団住宅の標準型浴槽用がキャンプでやったことのあるドラム缶の五右衛門風呂と同じ容量だとはしらなかった。一戸建ての最近の浴槽はもっと容量が大きいだろう。だからこんな入浴剤を使うような人は、旧式のアパートや公団住まいなのだな、入浴剤ってそこはかとなく貧乏
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