春のやわらかな空に、気球が浮かんでいた。
草原を渡ってきた風が町中の洗濯物を揺らす穏やかな午後。晴れた空から何かが降ってくるのを、人々は立ち止まり、または窓から顔を出して見守っていた。次々と舞い落ちてくるもの。それは気球からばらまかれた手紙だった。
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超短編2007/06/07