女装をやめる時(女装断絶の修業)④

【あらすじ】はじめは遊びのつもりだったのです。女装クラブで女性の衣類を身につけて、お化粧をしてもらった、そこまでは軽い遊びのつもりだったのです。しかし、女装して悩ましいランジェリーを身につけて、女になる喜びを抑えきれなくなってしまった若者が、女装をやめようと決意しました。女装用品を始末して、精神修養の道場に向かうのでした。

【第4章 滝にうたれて】

 高速道路を30分ほどでおりると、さらに続くアスファルトの道路がしだいに山道になってくる。片側1車線の道路、くねくねとカーブが続きしばらくするとのどかな田舎の風景が続いた。トランクに入りきらなかった女装用品の詰まった箱を後部座席にも載せて、涼子は愛車を走らせていた。

「もう元には戻らないから」
そう誓いながら涼子は今、亮介(りょうすけ)という男性の自分に戻り人生をやり直すため、女装を断絶するための修業道場に向かっている。

カーナビが料理旅館の近くにきていることを示していた、ここで道を曲がるとそこが修業道場の本部。道は狭くなり木々が、日差しをさえぎり薄暗い。そのまま道なりに進むと大きな石碑があり、道場のある宗教施設に着いた。

車から降りると、事務所に声をかけた。
「こんにちは、本日10時のお約束の佐藤ですが」
「はい、新規に入門される方ですね、お待ちしていました」
「荷物はどこに収めたらいいでしょうか」
「荷物はそのままで、まず本殿にお入りください」

薄暗い廊下を案内されながら、本殿に入った。大広間に仏像が安置されていて、信者らしき人が読経していた。その大広間を通り過ぎて、20畳ぐらいの応接室に案内された。
「こちらにて、少々お待ちを。教務主任が参ります」
ソファーに腰をかけていると、プロレスラーのような体格の大きな女性が来た。
数珠を手にかけて、黒い袈裟衣、頭髪は長く、うっすらと化粧もしていた。

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女装小説長編
2007/07/01




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