女装をやめる時(女装断絶の修業)③【あらすじ】はじめは遊びのつもりだったのです。女装クラブで女性の衣類を身につけて、お化粧をしてもらった、そこまでは軽い遊びのつもりだったのです。しかし、女装して悩ましいランジェリーを身につけて、女になる喜びを抑えきれなくなってしまった若者が、女装をやめようと決意しました。
【第3章 女装用品の処分】
愛車から降りるとリアドアを跳ね上げて、ホームセンターで購入したダンボール箱を8つ取り出した。はじめの箱にはパンプスやブーツ、サンダルを入れることにした。
次に2箱は下着類を入れるために、3箱は女装用の衣類専用。残りの2箱には、化粧品、小物、ウイッグなどを入れるために順番に箱を組み立てて、粘着テープで底を貼り、中身の種類別に色分けされた15センチ四方のラベルを貼り、「下着、ランジェリー」「パンプス、ブーツ」などとサインペンで記入した。
9畳のリビングも、8箱を並べると狭く感じた。ベランダの戸を開けるとレースのカーテンがふわりと舞い、涼しい風が吹きぬけた。
「さあ、どれからはじめようかしら」自分でも気づかぬうちに、女言葉になってしまっていた。
すべての女装用品を明後日に、修業道場の本部に納めることになっている。自分で処分するといって、処分できずこっそり隠してしまうことを防ぐ意味もあると言う。きっぱりと女装に別れを告げるためには思い切りも必要かもしれないなと思った。
ウォークインクロゼットから、すべての靴箱を取り出した。それと玄関のシューズボックスからもパンプスやサンダルを取り出した。まずかさばりそうなブーツを紙製の靴箱のままダンボールに入れた。ロングが3足、ショートブーツが2足、まだ余裕があるので近くにあった靴箱を寄せてふたを開けた。中には、女性用のヘップサンダルが入っていた。
女装用として初めて買った白いエナメルのサンダル、それまで室内だけの女装だった。いつかは女装して外を歩いてみたい、そんな気持ちで買ったサンダルを履いて外出したときのことを思い出していた。
その機会は思っていたよりも早くやってきた。お風呂上りに、洗濯物を入れて洗剤を投入したけれど機械の故障か洗濯機が動かなくなってしまった。週末の夜の楽しみで、いつもどおりブラジャー、ショーツを身につけて少しミニ丈のワンピースを着て、メイクも終わりウイッグを頭の位置にあわせて留めるとそこには「涼子」がいた。
「ベランダに出て、お洗濯物を干さなくちゃ」
「あれっ、途中で止ま
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