米国が見せた9人での戦い方(6/17)

6月17日(土)

米国 1対1 イタリア (カイザースラウテルン)

★奇妙な好試合
 米国対イタリアは「奇妙な好試合」だった。優勝候補イタリアの出来がよくない。主審は、きびしい判定で試合をぶちこわす。結果は引き分け。それでも、スタンドは最後までハラハラ、ドキドキして勝負を楽しんだ。ひどい内容を「好試合」にしたのは、強豪を相手に9人で持ちこたえた米国のがんばりだった。
 イタリアは引きぎみで守りを固めていた。これが奇妙である。いかに堅い守りからの逆襲がお家芸であるといっても、また第1戦で2対0でガーナから勝っているといっても、ここは積極的に勝負に出てベスト16進出を確実にしておくべきところである。
 米国は最初から攻勢だった。第1戦でチェコに0対3で完敗している。この試合に勝たなければ進出の望みは消える。
 守勢だったイタリアが22分に約40㍍のフリーキックを生かして先取点をあげる。しかし米国が27分に同点にする。ここまでは、まずまともな試合である。
 
★レイナを生かした守備策
 1対1になったあと、レッドカードの連発が始まった。まず、前半28分、イタリアのデ・ロッシ。ついで前半終了まぎわに米国のマステロー二。これで、お互いさまかと思ったら、続いて米国のポープが2枚目のイエローカードで退場。米国は守りのがんばり屋がいなくなった。
 後半は10人対9人。おもしろいと思ったのは、9人になった米国の布陣変更である。
 1人退場になった時点で、2トップを1トップにする。これは当然である。
 守備ラインの中心だったポープが退場になったので、中盤のコンヴェイに代えて、ベテランのDFコンラッドを起用する。守備ライン4人の穴は埋めないと守れないから、これも当然である。
 問題は中盤である。本来は4人配置しているところを3人でカバーしなければならないが、人数は少なくても攻めに重点を置く必要がある。勝たなければ、ベスト16への望みがなくなる立ち場だからである。

★レイナを攻守に活用
 米国は3人の中盤で攻守を組み立てなければならないことになると、レイナを中心にすえて、攻めを指揮するトップ下の役と、守りでチェックするボランチの役を兼ねさせた。
 レイナはイングランドのマンチェスター・シティでプレーしている32歳のベテランである。視野が広く、すばやく適切なパスを出す。攻撃の組み立て役として、これまでのところ、このワールドカップの中で抜群である。そのレイナが、守備ラインの前面に位置し、視野の広さ、読みのはやさ、センスのよさが、守りの面でも役に立つことを見せてくれた。
 米国は守りながらも、中盤からのすばやい進出でチャンス

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サッカーW杯
2006/06/20




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