マクロスF・F(フロンティア・ファイアー!!) 5

5.イッツ・ニュー・フロンティア

…マクロスフロンティア、美星学園事務カウンターにて…

「シェリル・N・ノームさん。入学金振込と、マクロス7船籍、確認しました…あちらの市長さんのサインなんて、スゴイのねぇ…」
妙齢の事務員が、書類を返しながらシェリルに微笑み、そう言った。
「えぇ…養父がお世話になって、それがご縁で、今も良くしていただいてます」
「そう、スゴイお嬢様が来たのねぇ…でも貴女、良いの?パイロットコースとアイドル養成コース、複合でって事だけど…」
「はい、私、自分でやりたいと思ったこと、全部やってみたいんです!」
「そう、解ったわ…それじゃあこれで、手続きは終わり。明日から頑張ってね」
「はい!ありがとうございます!」
微笑ましくやり取りして、シェリルはカウンターを去った。
…エデンでの戦闘後、基地郊外20kmの砂漠にどうにか不時着したシェリルは、基地に駐機されたVF-19の中の手紙を見て、泣き崩れてしまった。
「しばらくバルキリー貸してやる、ケガすんなよ…ですって…?」
涙の正体は知っていた。自分はこの期に及んで、頭を撫でてもらう事を期待してたんだ。
とても寂しかった。認めてもらったのは嬉しいけど、おじ様はどこかへ行ってしまって、私は一人だ。
自分が望んだ事だと解っていても、それでも寂しかった。
ひとしきり泣いて、ノイマンに応急の修理をロハで頼み、翌日、ディディーとフォールド便を乗りついで、このフロンティアに着いたのがほんの二日前だ。
まだ寂しさは癒えなかった。でも、それに勝るくらいに、胸の鼓動が抑えきれない。
何せ、同年代の友人というものがほとんどいなかったシェリルだ。
正直想像しただけで、ドキドキが止まらない。
そんな時どうしたら良いのか、それを彼女は知っている…
「そう…歌いたい時は、歌っちゃえば良いの!」
学園からアパートへ帰る道は、黄色い銀杏の並木道。絶好のロケーションだ。
「Bran new days… 今がその時さ…♪」
そうだ、こうして歌う限り、アタシとおじ様は一緒だ。
素直にそう思えた。彼の歌は、自分に元気をくれる歌だ。
まだ枯れ切らない涙を拭い歩きながら、シェリルは心のままに歌う。
「戻れない昨日を捨てたなら 見えない明日も忘れろ…♪」

―――It's New Frontie

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2009/01/08




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