D・M・Cデトロイトメタルシティ、通称DMCが人気だ。
ヤングアニマルといういささかマイナーな雑誌のヒット作であるこの漫画がどうしてここまで受け入れられたのであろうか。
普通にギャグ的要素も面白いのは確かであるが、それだけではここまでヒットはしないだろう。何せ扱っているのがデスメタルである。デスメタルがそれほど人口に膾炙しているとは思えない。
作品がヒットする背景には多くの人が共通する何か、が必要だ。
この漫画ではデスメタルとは無関係に感情移入できる要素があるということであろう。
話は少しそれるが、へヴィメタルを愛するものは基本、シャイな奴が多く、その性格とのギャップがしばしば指摘されるものだ。
演劇などの変身願望とは違ったもので、ナルシシズム的な代謝機能が大きいのではないかと思う。他人の評価よりも自分自身の内向的な部分へのジレンマをそのギャップで埋めるのだ。それが先の考察でも出てきた、メタルの“自意識”だと思う。
この漫画の主人公もそんなギャップを無意識的に消化することで、自分自身を保っている。外的要因が彼をデスメタルへと向かわせたかと思いきや、無自覚的にそこから逃れられなくなるというジレンマが、多くの人の共感を呼ぶのだと思う。
ギャグの裏に潜む現代的テーマが根っこにあり、かつメタル人にも理解される面白さが備わっている。
かなり下ネタ満載の漫画なので、心して見ると良いです。
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