アニメタルと王様

アニソンをへヴィサウンドに乗せてアレンジし、一時話題にもなったアニメタル。デビュー(と呼ぶにはいささか抵抗を感じるが)は1996年。
詳細はウィキペディアという便利なものがあるので語らないが、私的には一回限りのコラボで終わってほしかったと思う。

それは面子がかつてのジャパニーズメタルを牽引してきた人たちだったからだ。これが継続されてしまうと、なんだか寂しくも感じる。
これは先の記事にも書いたが、メタルの根底には確固たる“自意識”があり、アニメタルの面々もそれは熟知していたと思われるからだ。
しかし時代の流れには勝てない。ジャパニーズメタルは意匠を変えた、即ち日本的なアクセントがついたジャンルでしかセールス的には成功できず、洋楽的楽曲はイマイチの結果であった。かくいう私も特に好んで聴いていない。

さて、このように語ることは客観的事実からも妥当なのだが、ここで焦点を当てたいのは色々な流れや経済面があったとしても、彼らが何故アニメタルをやろうと思ったかというところだ。
その理由を考察するに、サブカルチャーの受容度合いが重要であろうと思われる。
ファーストシングルのアニメタルマラソンには、1964年生まれのヴォーカル坂本が享受してたであろう年代の曲がずらりと並ぶ。
日本人にとって、サブカルチャーのある生活は既に日常的であったのだ。
われらの共通の話題、そこにサブカルチャーが占める割合は時代を経るごとに増していく。

坂本にとってアニメタルの話は心地よいノスタルジーを喚起するのと同時に、メタルという自意識の塊のようなロックとのシンパシーを感じたに違いない。
ヒーロー系やロボットものはことに、感情を揺さぶるシャウトで雄たけびをあげ、これが単なる金欲しさにやったものとは思えないのである。

アニメの受容度の高さからも、このインパクトのあるコラボは一時フィーバーするのである。

こう考察していくと、何だか昨今のアニソンはレコード会社との結託が優先され、味のあるアニソンは一握りしかなくなってしまったように思えるが、それでも声優さんの認知、評価が上がり、主題歌も歌うことになり再び熱いジャンルになってきているのも見逃せない。

さて次は“王様”である。
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」で有名なディープパープルの代表曲を日本語直訳?で歌ったというパロディであったが、ことのほかこれも売れてしまった。発売は1995年、バブル崩壊後の暗澹たる世情だ。

そういえば私が武道館にディープパープルの公演を見にいったときに、何だかアリーナ席がざわついてると思ったら、王様が来ていたというハプニングもあった。

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音楽
2008/11/12




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