特例有限会社従来からの有限会社、つまり特例有限会社を新たに設立することはできません。
特例有限会社は株式会社に移行することができます。しかし、有限会社から株式会社へ移行すれば、再度、有限会社に戻ることはできません。
有限会社のメリットとして、①取締役等役員に任期がない②決算公告が不要、ということがあります。
その他に、有限会社と有限会社類似の機関設計をとった株式会社非公開会社で、取締役会非設置では、異なる点はどこでしょうか。
今の特例有限会社がどのように登記されているか、そこから見て行きます。職権で登記された事項が少なからずあります。
会社法が施行され、有限会社の社員(出資者)は株主、持分(社員の地位)は株式とみなされることになりました。
当然、株券はなかったので、「株券発行の定め」の登記はありません。
一方、「発行済株式の総数」が登記されました。
発行済株式の総数は、資本金÷出資1口の金額、として計算されます。
そして、それと同数の「発行可能株式総数」が登記されました。
また、「会社の公告方法」は登記事項とされていなかったので、「官報に掲載してする」とみなされ、登記されました。
さらに、持分の譲渡が制限されていましたので、「株式の譲渡制限に関する定め」が設けられているもの、とみなされ①当会社の株式を譲渡により取得することについては当会社の承認を要する②当会社の株主が当会社の株式を譲渡により取得する場合は当会社が承認したものとみなす、旨登記されました。
役員については、従来どおり登記されています。
取締役は住所・氏名、監査役がいれば、監査役の住所・氏名が登記されています。また(取締役が2名以上で)代表取締役が選任されていた場合、代表取締役の氏名が登記されています。
このように、有限会社は典型的な非公開会社(株式譲渡制限会社)です。
そして、新株の発行(募集株式の発行)により増資もできますが、現状では、発行可能株式数を増やさないと新株の発行ができません。
また、社員が株主と呼ばれることになったため、社員総会は株主総会とその名称を変えましたが、決議要件等は社員総会の決議要件はそのままです。
さらに、役員については、監査役を定款で定めることにより設置できますが、とにかく最低限1名の取締役がいればいいことに変わりありません。そして、会計参与や(大会社の要件を充たしても)会計監査人を設置できません また、株式譲渡制限の規定の変更もできません。
このことは、端的に言えば、有限会社には機関設計の自由はない(想定されていない)ということです。
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