ブラームス 交響曲全集 ザンデルリンク/ドレスデン国立歌劇場管 ~最高の名盤~
ここ数日すっかり涼しくなってきました。いよいよブラームスを聴くのに良い季節です。しかし室内楽にはまだ早過ぎます。もう少し秋が深まるまでは大切にとっておきたいところです。今はまだ交響曲か協奏曲あたりを楽しんでおきましょう。
ブラームスの交響曲のCDは世の中に数え切れないくらい有ります。演奏も様々です。僕もブラームスを好きになった高校生時代から30年以上の間に随分色々と聴いてきました。最初は何も判らないからカラヤン。それにフルトヴェングラー、ワルター、ベイヌムと聴きました。そしてクナッパーツブッシュが凄いと聞くと当時は高価だった海賊盤LPも買ってみたものでしだ。
そんなある時、たまたま友達になったブラームス好きの家で、ひとつのレコードを聴かされました。それがクルト・ザンデルリンク指揮ドレスデン国立歌劇場管弦樂団(シュターツカペレ・ドレスデン)のブラームス交響曲全集だったのです。初版は確か日本盤も東独エテルナと同じ真白いジャケットにブラームスの顔が薄く描かれたデザインでした。
演奏を聴いて一発で参りました。これこそがブラームスかと思いました。それまで聴いたカラヤンやフルヴェンは何だったのだろうと。クナッパーツブッシュの巨大な演奏すら異型に思えました。それ以来このザンデルリンクのレコードを越える演奏にはお目にかかれません。この先ももう無理だろうと思います。この演奏は円熟期に入ったザンデルリンクが、絶頂期にあるシュターツカペレ・ドレスデンと組んだまさに一期一会の記録だからです。
それにしても当時のドレスデンは凄いオーケストラでした。弦楽は柔らかさとドイツ伝統丸出しのマルカートとを弾き分けて実に見事ですし、管楽の主席奏者達の上手さも比類が無かったです。フルートのヨハネス・ワルター、ホルンのペーター・ダムなどは当時のウイーン・フィル、ベルリン・フィルの名手達をもってしても音楽的な魅力で到底かなわないし、ゾンダーマンの叩くティンパニーはあの革張りの音と絶妙な合わせの上手さが最高でした。そして何より凄いのはそれらが全て溶け合ってあの正真正銘ドイツのいぶし銀の音になっていたことです
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